お米屋さんの昼メニュー
山形月山は姫竹(ネマガリタケ/チシマザサ)の宝庫だ。ここで採れる姫竹は月山竹と呼ばれ、どの山のものよりも太く大きなタケノコとして珍重される。山形でたけのこご飯と言えば、この姫竹を使ったものを言う。姫竹ご飯は素朴な味だ。生の姫竹の皮を剥いて薄切りにし、油揚げとニンジンを合わせてサラダ油でさっと炒めて醤油・酒・みりんプラス出汁(かつお)で煮る。肉は使わない。白米をこの煮汁を加えて炊き上げ、食べる前に具材を混ぜ合わせる。
姫竹はあく抜きする必要はなく、そのまま使える。独特のタケ臭さが微かに口の中に拡がり、自然を食している気分が盛り上がる。お米はもちっとした粘り気のあるものが良い。山形ではもち米で炊いておこわにする家庭も多い。ヒラキはつや姫で少し水少な目にして炊く。姫竹ごはんを食べると山形は山菜の季節が終わり、夏の日差しが強くなる。間もなく梅雨入りである。
今回のお米屋さんの昼ごはんは「姫竹ごはん」でした。